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彩雲も虹色に染まる! [彩雲 ]

 彩雲は、太陽の近くを通りかかった雲の縁に、あるいは中に斑に、 赤や緑「虹色」のパステル調の色が着くことがあります。これが彩雲 (さいうん) です。

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 英語では cloud iridescence とか、iridescent cloud と呼びます。
ほんの少し、申し訳程度に色がつく場合から、 かなり鮮やかな場合まであります。 景雲や慶雲、瑞雲などとも呼ばれ、昔は、吉兆を示すものとも思われていました。 「古来、天にあらわれた、めでたいしるしの随一のものとさえいわれる」

さて、この現象が見られる仕組みは、基本的には 光環と同じで、 雲の水滴による光の回折です。 太陽から来た光が比較的均一な大きさの水滴の集まりを通過すると、 光の波長と水滴の大きさに応じた縞模様を作ります。 一方、雲の縁近くでは、雲の水滴がどんどんと蒸発していっています。 そうすると、水滴の大きさは (雲の縁に近付くほど小さいサイズで) 揃う傾向になります。 この二つを合わせると、雲の縁からほぼ雲の形に沿って、色が着くことになります。 色が淡いのは、他の波長の光(の縞)も幾らか混ざってしまうからです。 見えやすい色は、赤、緑、青の順のようです。

彩雲は、高層の巻雲や巻層雲や巻積雲、高積雲などでよく見られます。 水滴の蒸発が盛んで、どんどんと雲の形が変わっていくような時や、 強風に雲が運ばれていく時には、 一瞬の間に色の変わっていく彩雲も見ることができます。

太陽に非常に近い位置だと、光環と彩雲は区別が付けづらいことが、 というかあんまり厳密に区別は出来ないような場合もあります。

広い範囲で雲の中に鮮やかな色が現れる、 環水平アークが、 彩雲と誤解・誤認識されることもあるようです。 しかし、環水平アークは各色がはっきりとしていて (特に、 青色が彩雲では環水平アークほどきれいに現れないことが多い)、 かつ横に長く現れるなどの違いがあるので、 判っていればだいたい見分けられる思うのですが、 見分けづらいことも多いようです。 そういうのも引っくるめて広義の彩雲と呼ぶことも考えられるでしょう。

文化との関わり[編集]
彩雲は景雲や慶雲、また瑞雲などとも呼ばれ、仏教などにおいては「日暈」などとともに、寺院の落慶、入仏開眼法要などには「五色の彩雲」等と呼ばれる、仏教的に重要な際によく発生する現象として認識されていた。また、西方極楽浄土から阿弥陀如来が菩薩を随えて、五色の雲に載ってやってくる来迎図などにも描かれており、瑞相の一つとしても捉えられていた。
「環水平アーク」同様、特定の気象条件や大気の状態により発生する、それほど珍しくない大気現象であるが、それ故に特定の事象、行事と結びつけて認識されることが多々あったと考えられる。




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